義務教育

「義務教育を廃止します」

そもそも議題の認識の共有っていう前提が出演者の間でとれておらず、
提案者の意図する言いたいことを反対派が見当違いに批判する展開に、
宮崎哲弥さんが方向を戻そうとするもすぐ発言が引き戻され、
結局グダグダのままに否決となりました。


このマニフェストの真意は
現行の画一的な義務制度を廃止します」
この太字の部分にこそあるのに、義務教育廃止→義務教育を子どもが受けられない!
なんて勘違いをした多くの反対者が子どもの判断能力がないうちに
進路を決めさせるな!とか勉強したい子は塾にいけばいいだろ!
なんて批判を展開しだしました。


そもそも義務教育とは何故できたか、
親や資金の都合で勉強したくてもさせてもらえず、働かされる子ども等を保護し、
国民1人1人にある程度の学力を授ける機会を無償で提供し、国家としても
より優秀な労働者や国民を育成し、社会の繁栄を目指す為に作られた制度です。
そして、番組出演者の多くが勘違いしてるのは現行の義務教育制度でも
学校に本人の意思があれば別に行かなくていいんですよ。
本人が行く意思があるのにそれを阻害する状況があったら
それを排除するのがこの制度の目的効果なんですよ。
行きたくない子を無理やりに連れてくのは義務教育とは呼ばないんです。


これをふまえた上で提案者が一番の問題として挙げているのは


「学力の差があるのに、下の子に合わせて授業やカリュキュラムが
進んだら勉学ができる子が次のステップに進む時間の阻害になる、
だから勉学なりスポーツなりその子の特性に合った環境を提供してこそ
一人一人の長所が伸ばすことができ、より高いレベルの教育の達成となる」


ってことなんですよ、そして提案者が最後に付け足したとおり、
それが見つかっていない子には従来の学びの場を残し、
できることが見つかった子には特別な教育を施す環境を
国や地域ぐるみでやっていくことが必要なんじゃないかって言ってるんですね。


これは弱者切捨ての論理ではなく、むしろ現在の制度の犠牲に
なっているかもしれない子達にとっては大変有用なアイデアですね。
当然普通に義務教育を受けるよりも劣る部分も多々出るのは確かですが
そんなの平等に教育を受けていたって格差なんていうものは
絶対出てくるものなんですよ、何故かといえば子どもにもそれぞれの環境があり、
それぞれの事情があって同じ学校に通っていても全く違う体験や経験を積んで
成長していくのですから。
差がまったくない人間の社会なんて面白みが無いし発展性にも欠けます。
もちろん、状況の面では一人一人の国民に格差があったら是正しなければなりません。
しかし、その能力にまで平等主義を持ち出すことが、
果たして合理的教育といえるのでしょうか。


番組内で学校の先生をされている方も仰ってましたが
現行の平等主義画一的な教育にあぐらをかいてる教師の行なう
義務教育は本当に子どもの為になってるんでしょうか、
勉強という1つの価値観に束縛され、自信をなくし、挫折する子が
どれだけ今までいたと思っているんでしょうか。


以上の理由から、僕はこのマニフェストの方向性には賛成します。
繰り返しになりますが番組で議論の深まりが見られなかったのは残念です。
とても有用なテーマなのに。

〜〜でしかできない?才能が無い?
実際できるようになったらそうでもないんだよ