二つの親の背中

A君とB君がいました。


A君がまだ野球観戦が好きな中学生の頃、TVではぼろぼろにA君の
お気に入りの読売ジャアンツが負けていました。
A君は悔しくて、巨人の選手や監督に対して


「お前そこはそうじゃないだろ!」や「そこは変えろよ!」


上のような文句をTVに向かって投げかけていました。
それを聞いたA君の父親はA君に対して


「お前プロでも無いのにプロになった人の考えていることや
決断の重みがわかるのか、この人たちはお前がしなかった
色んな努力をしてここに立っているんだからな、
その人たちを批判する資格なんて今のお前には無いよ。」


といってA君の行為を非難しました。
A君は情け無い気持ちになって以後は静かに観戦するようになりました。


B君は野球があまり好きではありません。
しかし、B君の父親は大の野球ファンでした。
気性の激しいB君の父親は点を取られたりヒットを打たれるたびに
TVに向かって罵詈雑言を大声でぶつけていました。
B君はその父親の行為をみてなさけなくなり、
自身は同じことはやらないようにと心がけ育ってきました。


二人の違った親を持った子どもが同じ結論を持って行動するようになれる。

人間は経験によって成長するが経験を選ぶのもまた人間である。

これも1つの真理なんだろうと思ってます。
どっちかが昔の僕です。