残虐ゲームがニートを生む(?)―経団連奥田会長


日本経団連奥田会長は8日の記者会見で、残虐シーンが含まれるゲームソフトが
原因で社会に適応できない若者が増え「ニート」増大の一つの要因になっている
可能性があると指摘。

経団連としてチェック体制の確立に向け検討を始めたことを明らかにした。

経団連は会社に属さず、職業訓練や教育も受けていない「ニート」が日本の若者に
増加していることを問題視。ソフト・コンテンツ部会で具体的な対応策を検討している
という。奥田会長は記者会見で「ゲームで残虐なシーンを見て、社会に適応できなく
なったのなら、そのようなソフトをつくるのは問題」
との認識を示した。その上で
ニートは 社会的弱者で、国家的なセーフティーネット(安全網)が必要」
との考えを述べた。


若者や子供が夢中になっているゲームソフトについては、のめり込みすぎることで
仕事や勉強の意欲をそぐ原因になっているとの指摘もある。残虐な描写などを含む
ゲームソフトは、十八歳未満への青少年への販売を禁止する設定を検討している。
3月9日付、中日新聞8面。

日本経済団体連合会の現会長の奥田さんの話を中日新聞が取り上げた記事です。


そもそも残酷な描写を見ることでニートが生産されるならば、ゲーム以外でも
過去に我々の社会には本やビデオというメディアを使って数多くの残酷な描写が
なされてきていたわけですけど・・・・。
それらが存在していたのに何故ニートが発生しなかったかの説明と
それらと残酷な描写を含むゲームの相違点の説明がまったくなされていません。
そしてそれらの説明がない限り納得できるほどの説にはなりえませんね。


さらに言うなら最近のいわゆる『ゲーム脳』議論なんかの影響でTVなんかは
随分と基準が昔よりも厳しくなっているようですし、全体的に見たら
一般に残酷描写に触れる機会って減ってるんじゃないですかね。


突然ニートが増えたからといって最近でてきた残虐描写ゲームのせいだ!
というにはいささか苦しすぎると思います。
こんな理由付けでクリエイターの持つ才能や創作の可能性、
ひいては表現の自由を制限するなんて言語道断です。