日刊ゲンダイと夕刊フジ(舛添要一)
先日の日刊ゲンダイと、夕刊フジの一面は
極めて対照的な論調が掲載されました。
ただの論調の違いならよくある話なのですが
今回の記事は少し、趣が違います。
だから自公悪政はまだ続くという悲観論
参院選が近づいて年金問題や政治とカネのスキャンダルで自民党は
負けるという予想が強まってきたが、いや、そんなことはない、
と否定する見方もある。それを裏付ける話はいくつもある。
第1にこの国の有権者は公明党や共産党の支持者を除けば、
ほとんどが政党に関心ない無党派層であって、流行やムードに
流されやすい。第2に有権者は異常なほど保守的で、政権交代を
望まない。第3に悪政への怒りより自分の利害損得の方が大事だ。
自公悪政はまだ続くという悲観論が持ち上がるのも無理ない話だ。
それでいいのか。
12日の参院選公示を前に、支持率30%割れという最悪の事態を
迎えている安倍晋三内閣。自らが比例候補者でもある自民党の
舛添要一参院政審会長(58)は夕刊フジのインタビューに応じ、
「安倍内閣は危機管理ができない」と痛烈に批判。参院選の直前情勢に
ついて、29ある1人区を「東北、四国、九州・沖縄は全滅。
最悪4議席しか取れない」と分析する。その上で、総獲得議席は
現段階で過半数に大きく届かない「38」と、「自民惨敗」を断言した。「独裁の国みたいになってしまい、誰も何も言わなくなったが、
おかしいものはおかしい! 公務員制度改革関連法を委員会の採決を
飛び越して、本会議採決で成立させた。尋常ではない。そんなことやるなら、
会期延長しないで、2日でも3日でも徹夜してやれば、安倍首相は本気だ
ということになる。
12日間も会期を延長すればバカでも法案を通すことができる」
なぜ普段与党の罵詈雑言を第一面に誇らしく掲げている日刊ゲンダイが
参院選の悲観論を一面に持ってきたか。また、なぜ自民党の舛添要一議員が
この時期に政府批判をし、選挙での自民敗北に言及するか。
政党支持率と実際に選挙でどの党に投票するかは別になる人々が
この日本には結構います、そういう人達の取り込みが、
この記事の背景にある、本当の思惑でしょう。
そんな人いるの?と思うかもしれませんがちょっと想像してください。
「共産党が一番生活水準を上げてくれそうだけど治安維持はとても任せられず怖い」
「自民は嫌いだけど民主党に政権担当能力があるとは思えない」
「自民は嫌いだけど他に入れたい政党がないからしかたなく自民」
結構いるでしょ、こんな人。
そういう人の取り込みの為の政治活動の一種だと
上を捉えれば選挙戦もいよいよ本格化してきたって事ですね。